2023年11月24日金曜日

相米慎二の5本 その2 お引越し

 44段目1番

木村恵吾


という映画監督がいる

彼のシャシンを初めて見たのは、ユーチューブでの初春狸御殿と思っていた

市川雷蔵が奇妙な役どころなのに、嬉々として演じているのが印象に残った

あとで調べて分かったが、狸御殿は彼が編み出したオペレッタ喜劇の総称なのだ

狸御殿は全部で15本作られ、うち4本を監督している


1949年宇野重吉京マチ子主演の痴人の愛を撮った

もちろん見ている

これが木村恵吾の初体験

さらに11年後、船越英二叶順子でリメイクする

よほど原作が気に入ったのだろう

そしてそして、京マチ子を使い1954年に千姫を作った

なんとカンヌ映画祭のパルムドールにノミネート!

死ぬ前にどうにかして見たい

かように彼はなかなかの男だ


恵吾が生まれた1903年の4年後、井上靖が湯ヶ島に誕生した

三島育ちで4歳年上の彼を、靖が知らないはずはない

本格的に小説に手を染めてから、映画とは縁を切ったと公言しているが、木村恵吾には並々ならぬ感情を抱いたはず

と、勝手に想像している






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