2022年9月15日木曜日

加藤幸子の5冊 その4 家のロマンス

 35段目10番

ランパーン


プレーはそうでもなかったがランパーンのバスターミナルも ナーンと同じように、街中から離れていた

ナワトビはケーラーング公園สวนสาธารณะเขลางค์นครでした 

「この近くに公園はありませんか?」と道行く人3人に聞いてたどり着いた

この公園は広い 

チェンマイの同じ敷地内ある健康公園チェンマイ大学コンペンションセンター、植物園を合わせた周囲よりさらに広い

隅っこで跳んでいると(ほぼ)正方形の公園に(ほぼ)円形に巡らせた1周1㎞以上の周回路を走ったり歩いたりしている、その他大勢が気になる

つられて何度か、ナワトビを手にしたまま、列に加わった 

朝夕は大渋滞なのだ

ただプレー、ナーンに比べると印象がかなり薄い 

3年目できっと飽きがきてたのだ


それから何年か後、ランパーンのミニマラソンに参加した

人の車で行ったので、そこがどの辺りなのかさっぱり分からなかった いつだって運転手に万事お任せなので

チェンマイ在住の伝説のランナー隼田さんの車だ

チェンマイ市営競技場で待ち合わせた 

隼田さんは走る人のあいだでは有名人で知り合いも多い

参加者は4、5歳年下だけど勝手にライバル視してる、競技場に隣接する学校の美術教師と生徒が3人 

うち1人は女の子だ

他に競技場でよく見かける中年男が3人

もう1台が用意されており、2台つるんで行った 

隼田さんの方にぼくと生徒3人が乗った


隼田さんにも美術教師にも、遅れを取ってしまった

腰椎すべり症にはまり込んで以後、急激に遅くなるがそれはまだ先の話 

まだその頃はハーフマラソンはともかく、10キロのミニマラソンで7歳上の隼田さんに先行なんぞ許すことはなかったのに


コーンケーンマラソンのフルマラソンに4年連続で出場した

一度も完走することはなかった 

そしていつだってお決まりのように20キロ付近で歩き出したぼくを、隼田さんが追い抜いていくのだった


レースが終わると表彰後に抽選会がある 

レース前に出場券の半券を抽選箱へ入れておく

商品は、テレビや自転車や米やポットいろいろだ

この時、何かが当たった 

クジ運の悪いぼくが当たったのは、後にも先にもこの時だけ

大したものではなかったのだろう

宿命のライバル美術教師に進呈した

どうしても名前を思い出すことができない彼は、ちっともうれしそうではなかったけれど


関連詩 チェンマイ市営競技場 チェンダーオマラソン






0 件のコメント:

コメントを投稿