2022年6月24日金曜日

中島京子の5冊 その1 樽とタタン

 34段目2番

ついさっき


思ったことを思い出せない

ほんの数分前のことなのに

典型的なボケの症状だ

酒を3日飲めば、1日か2日は抜く


佐藤愛子五木寛之は、まだ生きている

大したものだ

ふたりにボケの症状は窺えない

数年前から左右の足の長さを同等にする、ストレッチにいそしんでいる

それが功を奏し、最近は骨盤のしなやかさも追及し始めた

「これこそ究極のボケ防止」と、固く信じていた


中国の科学者が「クローン人間を作った」と聞いた

カズオ・イシグロは、それよりはるか以前に彼、彼女たちの悲哀を書いた

ついにここまで来てしまった

さっき思ったことを思い出せないのは

僥倖なのかもしれない




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