2022年1月6日木曜日

森田芳光の5本 その4 わたし出すわ

 30段目10番

チェンマイ市営競技場


タイに四季はないと、考える日本人が多いようだが、少なくともチェンマイに冬はある

一番寒くなるのは、師走から睦月にかけてだから日本と似ている 

街中の最低気温が5℃と言ったら、驚くだろうか?


ぼくがチェンマイに住みだした頃、年末だったか年始だったか記憶にないが、チェンマイ・ウンターフェアチェンマイ市営競技場สนามกีฬาเทศบาลนครเชียใหม่で行われていた

競技場は24時間出入り自由で、お金を取られることはない

その期間の数日だけ30バーツの入場料を払うのだ

観覧車とか、コーヒーカップとかが、急遽、出現し、手頃な遊園地となりテント仕立ての無数の食べ物屋や、日常雑貨店が並んだ


いつの間にか、やらなくなったなと思っていたら、それはノーングブアクハード公園สวนหนองบวกหาดに引っ越ししていて、健在であった

競技場の正門口を入ると、右手に、敷地が隣り合う学校がある

競技場と学校の境は曖昧だ

左手のトラックはちゃんと囲われており、4辺のうちの1辺が観客席になっていた

トラックの向こうに、体育館風の建物が2つあっ

バレーボール用の建物の手前にセパ・タクローのコートがあった

学校の生徒が体育の授業で使っているようだ


ぼくが走り出したのは50から、それまでの20年間は、ひたすらその場所でナワトビをしていた

小麦色の肌を自慢しようと、目論んだのだ

「紫外線が皮膚がんの元凶だ」と言われ出したのは40手前、それからは体育館の庇の下でやった

体育館の奥は射撃場で直接撃つ姿は見えないがターン、という鉄砲の音がナワトビとの間合いになった


もう一つの卓球場はいざ知らず、右手の建物のシャッターが開くことは稀だ

春先に一度だけ、大ぴっらに開放される

タイは徴兵制を敷いているが、くじ引きで決める 

その時の会場となるのだ


また年に一度、チェンマイ県の市町村から人が集まって大運動会が取り行われる

ウィンター・フェアと違って料金は要らないがトラックでもシャッターを開けた体育館でも競技が行われプレーする人も見物して、声援を送る

トラックの外も人が溢れ焼きそばなどの屋台の出店半端じゃなく、とてもじゃないが走れる雰囲気ではない

ぼくは毎日、短パンにノースリーブの白い丸首シャツのいでたちで、レヂ袋に不死身のナワトビを挿入し、そいつをママチャリの買い物かごに突っ込み、ここへ来る


お金は、なるたけ持たない主義だから、知らずに来ると、缶ビールを買うわけにもいかず、すごすごと引き返す

何人もの若い娘が派手な衣装を着、厚化粧して踊りを披露していた

例によってグーグルマップで、隣接する学校の名を知ろうとしたが、??学校と同じように出ていなかった

何らかの理由で、地図には載せたくない事情があったのだろうか?


トラックを囲う壁にマラソンレースの開催を知らせる横断幕が、掲げられていた

それで走ったことのないレース情報を得、嬉々として場所を特定しに出かけて行くのだ

さて、トラックの中いる人は見えないが、1周630メートルの競技場の周りを走ってる輩は昼日中でも、何人かはいる

その度にご苦労なこった、疲れるだけなのに、と同情の念を禁じえなかった 

まさか、その仲間入りをするとは!


競技場の正門口が、スタートでゴールのレースがあった

左に曲がって、くるっと1周し戻って来る

7,2キロとのことだった

外堀通りの1周を6,5キロと見積もれば、スタートした外堀通りに出るまでの道サナームキーラー通りが350メートルならば、ピタリ計算は合う


関連詩 ナワトビ 2,3


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