2021年9月4日土曜日

田中小実昌の5冊 その2 楽屋ばなし

 28段目7番

一日一善人類皆兄弟


と言ったのは笹川良一だったろうか?

一日一善はともかく、みんなが仲良くするのはいいことだろう

それなのに戦争はなくならない

広島長崎に原爆が落とされた

世界中の人が(おしまい)にしたいはずの、戦争は終わらない


国、宗教、民族が、目くじら立てて争うのなら、そんなものはいらない

黒も黄色も白色も、みんなが一心不乱にハメ合えば小麦色になる

理解しがたいことだが、今は地球の誕生も、人類発生の時も、何年前のことなのかほぼ正確にわかるらしい

<農業が人を定住させ、集落が生まれ村になり邑ができた それを守ろうとするのは当然で、国は国を守ろうとする 戦争に彩られた歴史は、謂わば必然なのだ>

「ほんとうにほんとう?」


「どんな戦争であろうとも悪である」墨子か誰かが言わなかったか!

太古の昔からこのような考えがあったのだから、これまでの歴史が必然であるはずはない

言葉を持ってしまったのが、いけなかったのだろうか?

伝達手段意外に、言葉は意志を生んでしまった

意志がある限り戦争がなくならないのなら、そんなものいらない

ぼくは、いらない




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