27段目3番
屁
ばっかりしている
ぼくの日常は屁と共にある
と、言い切れるほどよく出る
日本で暮らす時は(姉と同居させてもらっている)が、きっと呆れているだろう
数年前ゴールデンウイーク中に日光千姫物語という、うざいネーミングのホテルで蒲団敷きのバイトをした
二人一組で敷く
二十歳をいくらか超えた女と組んでいた時、こらえてはいたが、ちょっとした拍子に洩れてしまった
「困った」
相手はもっと困ったろう
部屋はえてして生温かい 屁は出やすいし、匂いはこもる
それでもお互い、何もなかったように澄まし合い、五組の蒲団を敷ききった
ついこないだのゴールデンウイークも、そこで働いた
だが彼女は、いなかった
ほっとしたというか、物足りないというかアンビバレンツな気持ちを持て余した
本屋に入ると「便意を催す」という人がよくいる
ぼくは屁をしたくなる
図書館でもそうで、広い空間がありさえすれば、下手に我慢せず、屁の自由にさせている
ストレッチをする時、走る時、屁は嬉々として躍動し、次から次へと飛び出してくる
スピードも若干上がる気がする
屁は健康の源といわれて久しい
まったくもって同感だ
(屁こき虫のような)己をキライではない
姉にはつくづく済まないと思うが
いとおしい
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