22段目8番
歯の話を少し
右上の奥歯二本がイカレテいる
一本はぐらつき、もう一本は半分以上欠けてしまった
抜け落ちるのは時間の問題だ
治療すべきかどうか迷っている
金銭面での気がかりは無論のこと、それより何より一年か十年なのかは未定の、残された人生との兼ね合いだ
「二本なくなったところで大した影響はないのではないか 今後誰かと奥歯にまで届くような接吻をする羽目に、陥ることはまずない」
と、言い切ってしまうには微妙なためらいがある
葛藤ってほどではないのだが、もっと真摯に悩むのか、知らん振りを決め込むのか
判断しかねている
歯の話のつづきを少し
おかげさまでぐらついていた歯は無事抜け落ちた
ごはん粒を噛んでる時に、抜けたというか、こぼれたのがわかった
軽い達成感があり、ほっとした
死ぬ時も、達成感はいらないが
ほっとできたらな
と、思う
奇形児よも助
鼻がとろけてしまったらい病患者
裏返ってしまった足首
エレファントマン
奇形なもの、あまり見かけないもの、を見ると
背筋がゾーッとし、こんちくしょうと思い
目の裏が少し熱くなる
ここんとこ小顔ばやりだ
ぼくの顔面はかなり大きいが、拓郎の盟友瀬尾一三には敵わない
村上龍とは、五分張れる
ただ幼稚園児の時すでに、今とほぼ同じ面積体積を有していたので、下の姉はことあれば「奇形児、奇形児」と連呼して、からかいイジめた
鏡に写る自分を見て、背中がゾーッとすることはない
乙武洋匡氏を見てもそうだ
見慣れてしまったからだろう
この慣れるという感覚は、人間の感情にどえらい影響を与えている
奇形を見ると背筋がゾーッとし、こんちくしょうと思い目の裏が熱くなる
こうした反応の取り合わせを、研究したことがある
苦手な作業だが、繰り返すうちに結論らしきものは得た
でもよ
そいつを公にするつもりはまったくないんで、あしからず
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