2021年6月27日日曜日

渥美清の5本 その5 男はつらいよ

 21段目7番

ぼくたちの特権


ぼくは犬派でも猫派でもない
仔犬仔猫を見れば、素直にかわいいと思う
馬の赤ちゃん、鹿の赤ん坊は、かわいい上に、凛々しい
象にしろ豚にしろ、生まれたてのモノは無垢そのものだ
哺乳類に限らず、鳥類でも魚類でも両生類でも、生まれたては総じて、いとおしい

唯一の例外が人間、ホモサピエンス
これからの不幸を察したかのように苦し気に、生まれ出てくる
「生まれたくて生まれたんじゃない!」
苦虫を食い潰したような顔だ
まあ三日も経てば、少しは増しになる
きっと本能であきらめちゃうからだろう

火の発見からあと、脳みそは重量を増し、人間は傲慢に、これ見よがしに、生意気になった
他の生きモノと自分らを区別仕分けし、いい気になった、偉そうになった
今の有様をどうする、つもりなのだろう?

生態系を滅茶苦茶にしたのは、ぼくたちだ
生きモノで自殺できるのは人間だけらしい
せっかくの特権を使わない手はない
ここらで一発集団自決キメテやろうじゃないの
ぼくたちの大好きな自己責任ってやつさ

そうすれば馬鹿でかい隕石が体当たりをかまさない限り、太陽が朽ちる前に地球が滅びることはないだろう
それこそ気の遠くなるような長い年月をかけ、安倍の言う美しい日本が、見られるかもしれない






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