2021年6月26日土曜日

渥美清の5本 その3 八つ墓村

 21段目5番

川中子は、ぼくに


何の断りもなく死んでいった
よくよくつらつら考えてみれば
誰だって人はみな
断りなく、死んでいくのが
現にぼくも
何の断りも、こだわりも、わだかまりもなく
めまいも、耳鳴りも、立ち眩みもなく
静かに、ひとり
死んでいこう、と願っている


川中子は、ぼくに 2


何の断りもなく、死んでいったのだから
ぼくだって、誰に断ることなく、死んでいきたい
象や猫のように、人目というか、ナンの目にも晒されず、ひとり静かに逝きたい
この思いは川中子と対峙することで、派生した
たとえば原爆水爆で死んでも
この願いは、叶えられたことになるのだろうか?
それとも木端微塵!




消えた時間


を捜している
それは、忘れてしまった、記憶を失くした
時間ではない
また俺の十八番の、酔っ払って意識をトバしている、時間でもない
ヒトは一日を生き抜こうが、やり過ごそうが
刻一刻、死期に近づいていく

死後のことは誰にも分からない
ただし「死んだらおしまい」と考えるのは勝手だ
生まれる前の記憶はない
少なくとも今の俺に前世はない
ただ「死んだあとのことは、死んでみなけりゃ分からない」
という言い草には
抗し難い魅力がある

俺が捜している消えた時間は
宇宙誕生以前か、宇宙の成れの果てに
ありそうな気がする
そいつに出食わしたにしても
それはでない、俺だ


0 件のコメント:

コメントを投稿