2020年5月5日火曜日

井上靖の5冊 その5 流砂

7段目5番
プロローグ


君と初めて外で会ったのは
セントラルデパートの対面MKスキ>だった
デートのつもりだったのに
君は何の断りもなく同僚を従えてきた

同僚の胸は大きく、目のやり場に困ったが
心底、君に懐いでいた
「まるで母娘みたいだ」
拙いタイ語で言うと
「その通り」
と、同僚は嬉しそうだった

実際「แม่めぇー、แม่めぇー」
って君を「かあさん」と呼んでいた
タイスキやは、おしなべてビールが高い
そこも例外ではなかったが
ランチタイムの間に3本空けた

これから仕事の君たちはフレッシュジュースを飲んだ
「別れ際にハイタッチしたのを覚えているかい?」
いきなり両手を掲げた君は
毛糸の帽子をかぶっていた



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