君のせい
きのうぼくは空を飛んだ
あのイヤな学校が小さく見えた
あのイヤな奴らが小さく見えた
イヤなものすべてが小さくなって見えなくなった
きのうぼくは空を飛んだ
魔法のじゅうたんで一休みした
小鳥のさえずりがこだましていた
犬の遠吠えも馬の嘶きも
ここではさえずりに変わってしまう
さよなら放送の
<#帰ろ帰ろ何見て帰ろ、信号見て帰ろ#>
の歌声も
選挙カーががなり立てる声も
さえずりとなって立ち昇ってくるのだった
腹も減ったし
昼なんだか夜なんだか朝なんだか
なんだかさっぱり分からぬ妙な塩梅になってきたので
降りようとしても
身体が勝手に跳ね回ってなかなか降りられなかった
そうさ
君さ
ヒトの分際で天空を飛んじまったのは
君のせいさ
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