2021年6月13日日曜日

周防正行の3本 その1 shall we ダンス?

 19段目2番



ぼくはのある男ではないが、焼かれて残るのは骨だ
「骨折り損のくたびれ儲け」とは、どこの馬の骨の戯言か
焼け残った骨はにさらされ宇宙のに還る
があるとすればそれは骨に宿るのだ

左右対称は好きではないが、骨は理科室の骨格標本のように、左右対称でなければならない
腰部変形性脊椎症の診断で、を回し始めたことは前に書いた
それから三年以上になる
腰回しは骨を左右対称に戻す作業だ

固まっていたが、どくろ首の如く面白いように回る
以前は、後続のランナーの音が聞こえてきても
じっとしているしかなかった
今は右に左に振り向いて、ウインクまでしてしまう
気前良く抜き去られてしまうのは、昔のままだ

左右対称だと息がしやすい
「性力に変化はない」っていうか起たないままだが、性欲は有り余る程だ
「すべてが、いとおしい」
カラオケの十八番は<霧笛が俺を呼んでいる>と<柳ヶ瀬ブルース>だ
三番目に大事な曲が<骨まで愛して>
 



背骨


おっ立て
尾ヒレをつけりゃ
あらアラ不思議
カナヅチだって泳げちゃう

背筋伸ばして
背骨を立てて
おいらひとりで旅に出る

猫背で短小のおいらだが
床に直接仰向けりゃ
背骨しなって
尾骨がうたう

背筋伸ばして
背骨を立てて
おいらあしたへ舵を切る




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