2020年7月7日火曜日

今村昌平の5本 その2 豚と軍艦

8段目9番
ナースチェンマイ大学ミニマラソン


日本でのマラソン大会の申し込みはすべてネットを通して行われる
大会当日発走1時間前に身体1つ持って行きさえすれば、簡単に登録出場できたタイでも、最近はネットができない奴らは走らなくて結構という大会が増えてきた

まあこんな俺でも少しは上達したらしくナースチェンマイ大学ミニマラソンに、買ったばかりの8900バーツのパソコンから、無事申し込みを済ませ、電光石火の早漏男よろしく、最寄りのバンコク銀行に押し入り、350バーツの参加費の振り込みもまた簡単に完了させたのだった
ところが「ちゃんと払いましたよ」という証明が要るんだそうだ

たぶん振り込みを済ませた用紙の写しを写真に撮りネットで主催者に送ればどこからも文句は出ないのであろうが、そんな芸当が出来るはずはない

ナースが頭にくっつくように、これはチェンマイ大学看護学科主催のマラソン大会だ
だからこだわる
何年か前、売れることのないお握りをつまみ替わりに一杯やりながら売っていたパヤオでもパヤオ病院付属看護学校が主催するマラソン大会があった

これが大変なもので、給水所という給水所に看護婦じゃなかった看護師の卵たちがむせあふれ、ランナー1人ひとりにペットボトルを手渡してくれるだけでなく、ゴール手前100メートル地点にも、卵がズラリゾロリ並んでタイ王国国旗とセットで、耳の中の汗と鼻の奥の分泌液を拭い取るちょいと長めの綿棒を、これまた1人ひとりに握らせてくれたのだった

そういうわけなので直接証明しようと、振込用紙の写しを手にチェンマイ大学に乗り込んだのだ
レースが大学の敷地内だけで争われることを示すように、チェンマイ大学は広大だ
入った門の、少し先に座っていた守衛に尋ねると、その建物が看護学科なのだという
「なんて運がいいんだろう!」
早速建物をあっちに行きこっちに来、あれやこれやとやり合う
さっぱり埒が明かない

1時間掛けて分かったことはそこは看護学科ではなく犬猫病院ということだった
ちなみにタイ語の発音でカタカナ表示すると、犬猫病院がローングパヤバーンサドで、看護学科がカナパヤバーンサート
一体全体看護学科はどこにあるかというと、ここから1キロは離れたスアンドーク病院の敷地内なのだ
これがまたバカでかく俺は2度迷子になっている
チェンマイの生き字引を気取ってる今だって、入った門と同じ門から外に出られるなんてことは滅多にない
ごめん、話が長くなった

結局、約30人の男や女に道を聞いて看護学科にたどり着き
「わたくしは12月17日のレースを走ることになっているランナーだが、そのことに関して話がある さてこれからどこに行って誰と会えばいいのでしょうか?」
みたいなことを係員というか看護学科に従事する3人のおばさんに2時間をかけ、別々に聞いた
遂に目的を果たしたが、10キロのミニマラソン以上に疲労困憊した




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