40段目8番
カオサンロード
には1度だけ行ったことがある
1991年におふくろが死んだ
四十九日を待たずに、俺はタイへ飛んだ
先立つモノがなかったので、サイちゃんから借りた
当時、スワンナプームは開港していなかった
ドンムアン空港からバンコク市内へは、普通バスに乗る
どうしたわけか、Tollroadを歩きだしていた
途中、中央分離帯になだれ込み、横たわって泣いた
いや、泣こうとした
嗚咽を吐き出す真似をした
俺はこのあと酒を飲み、ひとりの日本人と知り合う
場所はどこだったろうか?
男が居続けている、カオサンの1軒に、案内された
もう、夜は明けていた
チェックインし、また男と飲みに出た
些細なことで口喧嘩になり、男はいなくなった
さっき払った部屋代で、あしたの昼までなら滞在できるはず
2、3年前から俄にカオサンロードは、バックパッカーの聖地として注目されだした
西洋人が幅を利かせているのがイヤで寄りつかなかった
まあ、1度位ならと男の誘いに乗ったのだ
今夜、カオサンに泊まるつもりは、もうない
マレーシアホテル近辺か、中華街が俺の馴染みだ
背負バッグを担いで、ボストン・インに行くことにしよう
マレーシアホテルから歩いて2分の、インドから逃げてきた時、日本へたどり着く前に3連泊した、一応ホテルに分類される安宿だ
0 件のコメント:
コメントを投稿